ビジョンを掲げ、夢を与えること

 リーダーは、地域や組織に対して、その問題の解決を「ミッション」として捉え、「ビジョン」を掲げ、人々に「夢」を与えていく存在である。リーダーは個人も組織も目標を持つことが大切である。

 私が、頻繁に訪れている中国の地方政府のリーダーは明確に自分の「ミッション」を認識に、「ビジョン」を掲げ、人々に「夢」を与え、目覚ましい発展を遂げている。一方で日本はどうだろうか。長い閉塞状況の中、縮小の社会システムづくりが進んでいる気がする。
 
 中国では、「一帆風順」という諺がある。成功者は時代の吹く風に乗れという意味である。残念ながら、行き詰まった日本経済では、なかなかどの分野でも風は吹いていない。しかしながら、少し視野を広げるとどうだろうか。
 
 たった2時間で、しかも3万円代の往復チケット行ける中国では、すさまじい風が吹いている。私は、昨年、毎月、訪中したが、日本のマスコミを始め、多くの日本人がこの中国の実態を知らない。毎月の訪中ごとに、街が発展していっているのがわかる。
 
 私が事務所を構えている義烏という街は、なんと1985年から昨年までにGDPが2900倍に伸びた。日本はこの間、ほぼ500兆円の横ばい状態である。走る車も3台に1台はベンツかBMWといっても過言でない。

 人件費、毎月2万円で工場労働者を雇用できる国とその10倍近い20万円もの費用がかかる日本とで製造業の競争をしても、もう勝てるはずがない。力をつけた中国企業は、デザイン力や品質管理力を見につけ、日本に押し寄せてきている。

 私は、日本人としての誇り、また、先輩達が成し遂げてきた偉業に対して敬意を表するが、もう日本だ、中国だと言っている時代でない。前述したように、飛行機などの交通手段利便性も高くなり、ITなどの通信技術も大きく発展した。
 
 今や、国の枠を超えて、アジアの枠のなかで、頑張る人が協力しあい、新しい時代を創っていく時代なのだ。そういう意味でも、成長を目指す地域、企業は、ぜひとも、こうした発展する中国都市、企業とパートナーシップを築いてほしい。
 
 私は、こうした想いを訪中ごとに、中国の政府関係者や企業経営者に語っている。そうして、今年も5月には、この義烏市政府のトップ、書記も来日してくれる。私は、こうした国の枠を超えたアジアの橋渡しに邁進したいと考えている。
 
 是非、こうした伸びいく中国と、パートナーを組みたい自治体、また、企業経営者は、私に一報頂けたらと考える。かならず、この閉塞感を破る話を提供できるものと信じている。
 
 


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