平和なお正月「徳川吉宗」

今日は平和なお正月で、
午後2時から10時間テレビ番組徳川吉宗を見ていた。
そして、テレビを見ながら色々なことを考えていた。

一つ目は教育の問題。
昔からそうであるが、時代劇には、道徳がある。
親を大切にする。義を重んじる。筋を通す。

二つ目は組織の問題。
今の社会でもそうであるが組織の一員である以上、
個人の正義と組織の正義が相反することも多い。
自分では本当はこう思う、そうしたいと思いつつも、
当然、それが組織が進む方向と違う場合も多い。
組織人は涙を飲んで、組織に従わざるをえない場面がある。
ある意味、組織人はつらいものである。
(だから楽だと言う人いるが)

自分が今、仮に大きな組織のトップになっていたら、
組織のために、個人の思いをゆずらざるをえないシーンにも多く直面し、
いくつかの逆境に遭遇してだろうと、
負けよしみではないが、あらためて今の幸せな毎日に感謝をした。
個人にとっては、ある意味、平凡は最高の幸せなのである。

三つ目も組織の問題である。
組織というものは、情報が上まであがってこなく、
部下に情報操作されてしまう恐さである。
外から思えば当然のこととして、
部下は自分達が進めた方向に舵を進めていくために、
トップの舵をとっていく。
トップとは真実から遠ざけられやすい恐い役職なのである。

最後に、日本人はやはりハッピーエンドが良い。
これまで、時代劇は、たいてい単純なストーリーで、
正しいものが勝つストーリーで終わるので、
今日も長く楽しくハッピーエンドを期待して見ていたが、
エンドシーンは吉宗がたたきあげで将軍になったことで、
長く生き別れになっていた子供が死ななければならず、
子供が、死ぬ寸前まで会えないという悲劇であった。

個人の幸せを犠牲にしてまで、
組織を守らなければならないシーンをかいまみてしまった。

私は、正しくないと思うことを言う上司の指示に従うことがいやで、
起業の道を選んだが、組織のトップにたった場合、大義を守るために、
公を守るために、個人としてはしたくないことも、
せざるをえない場合もあるのだろう。でも、やはり、個人としてはしたくない。

年末、若手公務員たちとのある忘年会で、
公を思うあまり、上司や組織に憤りを感じている職員が
あまり多かったことも思いだしながら、
組織の強さと同時に、組織の悲哀という観点からもこの番組を見た。

吉宗の印象にのこった言葉は、
政(まつりごと)は、民(たみ)のために行なわれるべきであり、
政を行なう人間は、情をもち、尊敬されなければならないである。
吉宗は情をもって正義通す、真の改革派リーダーであった。

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