約25年前、大学1年の時に今の会社の前身となる企画サークルを立ち上げた。
マーケティングやプロモーション、そして、テレビ番組のプロデュースなどに
右も左はわからなかった私は、すっかり、実践勉強に夢中になった。
学生企業だと言うと、多くの人が会ってくれ人脈も広がり、深い勉強にもなった。
新聞や雑誌などにも多く取り上げられた。
失敗もしたし、苦労もあったが充実した4年間だった。
しかしながら、やはり、当時は先生たちも冷たかった。
学生の本分は勉強だ。大学までいって何をしてる。
そんなことをするなら大学に行く意味がない。
また、産は泥臭い。神聖な学の世界に持ち込むな。
また、人生や社会はそんな甘くない、真面目に勉強しなさい。
大企業に就職すべきだ。永遠と多くの人に暖かい忠告を頂いた。
結果、悩みぬいた上、私は起業の道を選ぶ選択をしたが、
25年の歳月が経ち、今では、大学でも産官学提携が言われ、
インターンシップという科目が導入され、
アントレプレナー(起業)という言葉も生まれ、
学会でさえ、アントレプレナーという概念が認められるようになった。
さらに、学生の起業家に教官も出資したりしている。
今、私が大学院に通う姿を見て、多くの人に苦言を頂く。
「何を遊んでいるんだ」「実践勉強しなければ意味がない」
「そんなことをしていても、お金儲けにつながらないだろう」
長く、経営者として活動していて、私は、こう考えている。
せっかくの一度きりの人生、自分の利益だけに費やしたくない。
世の中の矛盾の解決に貢献できてこそ、意味がある。
民間人も主体者意識をもって、「公」に参加しなければならない。
例えば、わが国の「公」には、多くの負債があることは多くの人がわかっている。
しかしながら、その額がだいたいでもいくらあり、
また、どのようにその負債が生まれていることに、
当事者意識をもってとらえている民間人少ない。
こんな大人の姿で、私達はいいのだろうか。
官を責めるだけでなく、民が主体者意識をもって勉強しなければ、
この国に真の民主主義は生まれない。市民自治。
学生は純粋で夢もある。
いつまでも、純粋な学生マインドを忘れずにいたいがためにも、
当時、私は、起業の道を選んだ。当時の志が今、蘇る。
私にとっては、二回目の人生選択である。
この国に真の「市民主権社会」を創っていきたい。