京都市の教育改革

先日、京都大学の授業で、以前から注目していた
京都市の教育改革について話を聞く機会があった。
結論から言うと、とても素晴らしい。
はっきり言って、あらゆる面で神戸市とはかなりの差があると感じた。
クリントン大統領が地域が活性化するためには、教育こそ大切と唱え、
教育改革を行ない、アーカンソー州を活性化させたのを思いだす。

京都市の教育改革が一言で言って、何が素晴らしいかと言うと、
教育委員会の職員が教育に関する「スペシャリスト集団」ということである。
神戸市や他の多くの自治体では教育委員会の職員は、
役所の色んなセクションを渡りあるいて、約3年間、教育委員会にいて、
また、他のセクションに戻ってしまう。
教育長も、局長級のポストとして位置付けられ、
特に教育の専門家でない人が突然、任命される。
これでは、本当の教育行政はできない。
私は、以前からそう考えていたが、
京都市は違う。十年、二十年と、多くが教育委員会に任命された職員は、
教育のプロとして、半永久的に教育委員会に勤務となるそうだ。
そして、もちろん、教育長は三十年、教育委員会に勤務するプロ。
今の市長も教育長出身らしいが、
自ら、全学校を回り、良い事例は他の学校まで広げるなど、
教育長、市長自らが強いリーダーシップで教育行政を引っ張っている。

だから、いかに、良い教育をするか?
矛盾がないか? 或は、やる気のない教師を辞めさす。
また、法的にぎりぎり迫ってでも、子供たちのためになることは、
実践するなどの政策をどんどん打ち出している。
そして、その根底には、徹底した正義や道徳、また、公に役立つという
概念を教え込むらしい。
結果として、バランスがある成長とともに、進学の成績でもどんどん
良い結果がでているらしい。

近隣の同じ政令指定都市といえども、これだけ違うものかと感心した。
また、京都のPTAでは、毎年、優秀な先生を表彰するなどのシステムもあるそうだ。
全国から注目される京都市の教育制度。要注目だ。
(ちなみに、他の政令指定都市と比べ、予算は大きいわけでもないようだ。
工夫さえ、すれば、良い行政が行なえると京都市教育委員会の方は言っておられた)

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