松村つとむ: 2008年7月アーカイブ

東京

 水曜日から東京に行っていた。
だいたい、毎月1〜2回は東京の会社に行っているが、
あらためて、東京のスピードとパワーを感じる。


 友人と食事をしようとしても、
ほとんどの友人が遅くまで仕事をしていて、早い時間には集合できない。
官僚たちは、日が超えて仕事をしており、
深夜1時とか2時でも合流してくる。
神戸では友人と食事をするときは6時ぐらいのスタートも多い。


 また、レストランの予約状況も東京は凄い。
念のため、予約を入れておこうと電話をするが、
それなりの店は、十軒、電話しても、一杯で予約ができない。
神戸では良い店でもほとんどの店が予約なしでも入れる。


 また、東京の家賃は高い。
神戸から比べると下手をすると3倍ぐらいかもしれない。


 正直、年齢を取ってきた私には東京が疲れ始めた。
時間に流されるように、何もゆっくり考えられずに流される東京。
週末、たまに岡山に行くが、そちらの方は心が和む。
しばらく、岡山にいたく感じるが、残念ながら、まだ、そちらもできない。


 東京で、仕事、仕事。出世、出世と、ハードに働く人たち。
一線をリードしていることは間違いなく、どんどん能力を伸ばしているのだろう。


 が、一体、何のために、また、誰のために、
自分の人生の時間と労力を捧げているのかと感じる面もある。


 見渡す限り、圧倒される超高層豪華ビル。
たまには良いが、毎日いると苦痛ではないのだろうか。
それとも、こんなことを言い始めた私に老化が始まってきたのだろうか。。。

 若く起業した関係で、あちこちに顔を出してきたので、
国会議員、地方議員の知り合いは多い。
若い時は議員という人たちに、
ある種の敬意を感じた時期があったが、正直、今はない。
理由は、彼らの実際のところを知りすぎて尊敬できないからである。


 確かに、厳しい選挙戦を勝つためには、多くの試練がある。
こうした闘いを、多くの我慢や努力を重ねて当選されたことは立派である。


 しかし、本当は、そこからが大切なのである。
肩書きや収入を得るために当選したのではない。
いかに、人々のために、公のために働くかが大切なのである。


 時には、逆境があるかもしれない。
しかし、選ばれた者だからこそ、
なおさら、真実のために、立ち向かわなければならない。


 選挙の支持母体である組織に従わなければならない。
当局には、従っておかないと恥をかかされる。
議員の仕事は、正義や政策ではなく選挙だ。
彼らの本音のいい分はある意味よく理解はできる。
お利口さんではあろう。


 さらに、落選したら、また、元の苦しい生活に戻ってしまう。
私も、多くの苦労をしてきたから、
彼らの弱気な本音も、よくわかってしまう。。。


 しかし、これで尊敬できるかと聞かれると、
やはり、これでは尊敬できない。
議員も他の仕事の人もそうであるが、
人は、何をするか。何をしようとしているかで値打ちが決まるのである。


 大学生の中でも、或は、落選中の政治家でも、
心の底から尊敬できる人もいる。よく頭が下がる思いをする。
そこには、純粋は志があったり、強い正義感があるからである。
もちろん、官僚や公務員の中にも、尊敬できる人も多い。


 なぜか、今、議員には少ない。
いつから、議員はこんな変な職業になったのであろうか。
税金で生活する以上、なおさら、議員は尊敬される職になってほしい。
その為には、議員一人ひとりが襟を正さなければならない。


 たとえ、肩書きや収入を失うことになっても、
自分は自分の信じる道を歩む。
正道を通す勇気ある人こそ尊敬できる人であり、真の政治家なのである。